吉田・永谷研卒業生/現役学生の声 |
黒須 明英 (平成12年度修士課程修了)
現在の所属 宇宙開発事業団 宇宙輸送システム本部種子島宇宙センター 発射管制課 現在の仕事内容 H−ⅡAロケットの発射整備作業の、特に1段液体推進系を担当しています。 H−ⅡAロケットは、打上げ予定日の約1.5ヶ月前に種子島宇宙センターに搬入され、打上げに向けて様々な機能点検が実施されます。それら作業のいわゆる現場監督業務を行っています。平成14年度はH−ⅡAロケットを3機打ち上げたため、非常に多忙な一年間でした。 また、ロケット打上げ作業が無い期間は打上げ設備の保守・点検やLE−7Aエンジン燃焼試験等に関する業務全般を担当しています。 研究室の思い出 私が吉田研にいた当時は研究室のメンバーが少なかったため、一人あたりの仕事量が多かった印象があります。独立した研究テーマを一人一つ与えられていたため、自分でなんとかしなければ研究がまったく先へ進まず、苦労していました(もちろん先生からアドバイスはもらっていましたが)。 また、大学院生がサーバ管理の仕事も掛け持っていたため、本業の研究の他にいわゆるITの勉強もしなければならず、そちらも苦労しました。(管理人注:それは今も変わりありません(笑)!) しかし、自分の責任で一つの研究テーマを成し遂げることを通じて、社会人として仕事をする上で必要な責任感・創意工夫性、最後までやりとげる意地というものを学ぶことができたと思っています。 また、サーバ管理の仕事を通じても、エンジニアとして必須のコンピュータスキルを身につけることができて、このことは今でも仕事で大いに役立っています。 後輩へのメッセージ 私は小さい頃から宇宙に憧れてきました。大学の選択では宇宙工学を学べる大学という目で選び、研究室を選ぶときも、宇宙に一番近い研究室に行きたくて吉田研究室を選びました。NASDAに居る今だからこそ、その選択は間違っていなかったと自信を持って言えます。研究室の数あるテーマは全て密接に宇宙と繋がっています。宇宙を目指す強い志を持つ人にとっては、吉田研究室で過ごす時間は非常に充実した時となるでしょう。また、卒業後の選択肢も広がることと思います。 このページを見てくださっている皆さんが吉田研究室を卒業して、将来宇宙業界で一緒に働くときが来ることを楽しみにしています。 (種子島宇宙センターH−ⅡAロケット発射塔前にて) 正井(久宮) 美穂 (平成10年度学部卒) 現在の所属 三菱電機エンジニアリング(株) 鎌倉事業所 メッセージ 1999年に吉田研を卒業し、三菱電機エンジニアリング(株) 鎌倉事業所にて、人工衛星の機械設計をしています。 学生の時にはシミュレーション主体の研究をしていたのですが、 卒業後はハードウェアの世界に飛び込むことになりました。 会社では、主にNASDA関係の人工衛星に搭載される機器や部品の 設計を行っています。打ち上げの振動環境に耐えられるような強度や、 軌道上での温度環境などを計算して図面を描き、いろいろな試験の結果を フィードバックして、ひとつひとつのものを仕上げていきます。 最初はとまどうこともありましたが、実際に衛星に搭載される 部品などを設計していると、自分も宇宙開発プロジェクトに深くかかわっている、 という実感が得られてわくわくします。非常に忙しい毎日ですが、充実した 日々を送っています。 また、吉田研究室にいたときに関わらせて いただいたMUSES−Cが、先日、無事に打ちあがりました。 MUSES−Cの研究はほんのちょっとの間でしたが、 自分が関係した探査機が目標の小惑星に向かって飛行している ことを考えると、とても嬉しいです。 入社以来、私が関わってきた衛星はこれから打ち上げられる予定に なっていますが、自分が設計した機器を載せた衛星が無事に宇宙へ飛び立つ 日を夢見て、頑張っていきたいと思います。 (学生時代:第6回衛星設計コンテストにてアイディア大賞受賞(写真左)) 勤務先のリクルートのページにて:「先輩からのメッセージ」 博士課程修了後 2005年4月より,ポスドク研究員としてドイツ航空宇宙局(DLR)にて研究を行いました. 2003年夏にフランス・ストラスブールにて開催された 国際宇宙大学サマーセッションプラグラム(SSP03)に参加しました。 また,2005年夏にカナダ・バンクーバーで開催されたSSP05に,Teaching Associates としても参加しました。 (安孫子さんからのメッセージは,こちらにも掲載されています.) (安孫子さんは2015年より芝浦工業大学にて活躍されています。) |