国際宇宙ステーション放出衛星「RAIKO」(雷鼓)
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図版: [上左] 雷神図(俵屋宗達) [上右] 超小型衛星RAIKOのイメージ図
「雷鼓」フライトモデル完成@東北大学(2012年6月24日)
● 私たちは、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟から、宇宙空間に小型の人工衛星を直接放出するミッションに挑戦します!
● 本計画は、従来はロケットで軌道上に運ばれている人工衛星を、「きぼう」のエアロックから、ロボットアームを用いて船外に直接放出し、軌道に乗せる計画であり、世界初の試みとなります。
● 提案する衛星「RAIKO」は、大きさが100mm×100mm×200mmの超小型衛星(2U size CubeSat)で、魚眼カメラによる地球の撮影などの各種実験を行います。
● 「RAIKO」の名は、雷神が打ち鳴らす太鼓=「雷鼓」に由来しています。
● この衛星は、文部科学省 超小型衛星研究開発事業「日本主導の超小型衛星網UNIFORMの基盤技術研究開発と海外への教育貢献」の一環として開発するもので、和歌山大学・東北大学・東京大学の3機関が連携して、製作・試験・運用を行います。
● 2011年3月に、宇宙ステーション放出衛星の公募が開始されました。採択された衛星は、2012年9月頃を目標に「きぼう」に輸送され、その後、放出される予定です。放出イメージの動画が、JAXAのホームページ上に掲示されています。
● 2011年6月15日 「きぼう」からの小型衛星放出実証ミッションに係る搭載小型衛星の選定について結果が公表され、「RAIKO」が選定されました!!
-JAXAの公式発表
(PDF:395KB)
-和歌山大学よりのプレスリリース
-和歌山大学宇宙教育研究所
● 2012年6月25日 超小型人工衛星「RAIKO」の製作を完了し、JAXAに引渡しました!
-和歌山大学よりのプレスリリース
-東北大学よりのプレスリリース
-小型衛星放出技術実証ミッションで放出する小型衛星をプレス公開(6月26日 by JAXA)
-JAXA、国際宇宙ステーションから放出する超小型衛星5機をプレス公開(6月28日 by マイナビニュース)
● 2012年7月21日 超小型人工衛星「RAIKO」を搭載した宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV-3)が種子島宇宙センターから打ち上げられ、7月28日に国際宇宙ステーションへの結合が完了しました!
-「こうのとり」最新情報(by JAXA)
● 「RAIKO」が、ISS に滞在中の星出彰彦宇宙飛行士が操作するロボットアームによって、2012年10月4日23時37分(日本時間)、国際宇宙ステーションから宇宙空間へ放出されました!
-「きぼう」日本実験棟からの小型衛星放出ミッション(JAXA)
-東北大学よりのプレスリリース
-和歌山大学よりのプレスリリース
ISSから放出された直後の「雷鼓」(RAIKO)(右)とWE-WISH(2012年10月4日) (c)NASA
● 東北大学が保有する地上アンテナ施設が放出日直前に故障するなどのアクシデントがありましたが、2012年10月6日19時30分(日本時間)頃からの可視時間帯において、超小型衛星「RAIKO」からの試験電波信号の受信に成功しました。信号の状態から、「RAIKO」は正常であることが確認されました。
-東北大学よりのプレスリリース
-和歌山大学よりのプレスリリース
● 「RAIKO」が撮影した画像:離れゆく国際宇宙ステーション(ISS)
● 「RAIKO」が撮影した画像:地球の画像
● 「RAIKO」が撮影した画像:快晴の九州、中国、四国地方がよく見えます!
● 地球を取り巻く希薄大気の抵抗によりRAIKOの軌道高度は徐々に低下を続け、2013年8月6日に高度150kmに達し、その後大気圏に突入し消失しました。
2012年10月4日にISSより放出されて以来、およそ10ヶ月の間に63枚の画像を撮影して地上に送信し、また100kbpsの高速通信実験にも成功し、ミッションを無事に終了いたしました。
地上でのデータの送受信については、鹿児島大学、福井工業大学のご協力もいただきました。
衛星の開発、軌道投入、運用の各段階でご支援いただきました各団体、各位に御礼申し上げます。
RAIKOの運用成果報告(日本語)
RAIKOの運用成果報告(英語版)